2008年02月16日

ザ・ポリス@東京ドーム(2/13)

 「再結成ブーム」と言われてもう何年経っただろうか。もうあのバンドこのバンドが次々と再結成するので、「ブーム」と言う一過性のものとは言えない気もするし、中には金の匂いしかしないような「作られた」ものや、衰えだけを見せつけられるようなものもあるので、簡単に喜べないものも少なくないが、彼らの再結成は手放しで嬉しかった。

 ポリスとの出会いは、兄の影響を受けて洋楽を聴き始めた11歳の頃で、ちょうど2度目の来日を果たした時と記憶している。その日本武道館公演の模様はNHKのテレビとラジオでそれぞれ放映され、私たち兄弟はテレビをラテカセで録音(当時ビデオレコーダーはまだ一般家庭には普及していなかった)して、貴重なメタルテープがそれこそ擦り切れるほど何度も何度も聴いたものだ。だからポリスと言えば曲の良さはもちろん、タイトでシャープな演奏を聴かせるライブ・バンドの印象が強く、当時の私の中ではザ・ジャムと並んで最強の3ピースとして、いつか生で観てみたいバンドの一つだった。しかしバンドはアルバム "Synchronicity" を最後に空中分解。3人のメンバーの不仲が以前から伝えられていたし、解散後のメンバーはそれぞれ思い思いの音楽活動を始めていたので、昨今の再結成ブームと言えど、もうこの3人が再び一緒になることは二度とないだろうと勝手に思っていた。そんなこともあって、実際に再結成され、日本でライブを行うと知ったときも、長年の夢が叶う喜びがある一方、本当に来るのだろうか、とか、義務的な演奏しかしないんじゃないかという思いがあったのも事実である。

 しかし開演時間が過ぎ、ボブ・マーリィの"Get up, Stand up" が流れた後にメンバーが登場し、アンディ・サマーズの印象的なリフから始まる "Message in a bottle" が流れた瞬間、そんな不安は一気に吹き飛んでしまった。かつて解散前には "Fuck Sting" と書かれたタムを叩いていたスチュアート・コープランドのドラムは相変わらず生真面目なほど正確なリズムを刻み、スティングは常に周りに気を使いながら落ち着いてメンバーをリードしていた。ステージ上には過去の鋭いバンドスタイルに加えて、大人の余裕ともとれる穏やかな雰囲気が漂っていた。特に "Can't stand losing you" から "Reggatta de blanc" への流れの中でスティングがアンディ・サマーズに近寄ったときに、3人を抜いたカメラのカットで見せた笑顔が忘れられない。当時スターダムに乗りあげた3人は、時に傲慢で、お互いの意見を尊重することができず、反目しあい憎しみあった故に解散となったのだろう。しかし時間の流れと個々の成長が彼らを変えたのか、嫌な思い出より「また一緒にやろう」という気持ちが今の3人を一つの方向に向かわせているんだ、そんなことを思わせるいい笑顔だった。男の友情、なんだろうな、つまりは。本当に素晴らしいライブだった。


posted by たけ at 19:09| 東京 ☀| Comment(4) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今日は久しぶりに会えて嬉しかったです。
この、コンサート評はかなり響くものがあり
ヨカッタです。あぁ、俺も行けばよかったか
と思いました。(上から目線でスミマセン、おっさんなんで、大目に見てね)
俺はロックだ!と言うとヨメに鼻で笑われる
おおきたでした。
それでは、また。
Posted by パタパタ at 2008年02月24日 20:14
>パタパタさま
ほんと、お久しぶりでお会いできて良かったです。
ポリス、東京ドームという最悪の音環境ということを差し引いても素晴らしかったと思います。
ブログお持ちだったのですね!後ほどリンクさせていただきます。
Posted by たけ at 2008年02月24日 22:17
こちらもリンクさせていただきます。
よろしくです。
Posted by パタパタ at 2008年02月25日 20:16
>パタパタさま
こちらもリンクしました。
よろしくお願いします。
Posted by たけ at 2008年02月27日 23:31
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