2007年12月03日

ラブユー大阪(最近読んだ本)

 ブログの更新は頻繁ではなくなっているが、相変わらず会社の行き帰りなどで本は読んでいる。

osaka20071202.jpg

 @「まぼろしの大阪」 坪内祐三 (ぴあ ISBN4-8356-0963-8)
 A「大阪おもい」 坪内祐三 (ぴあ ISBN978-4-8356-1678-0)
 B「夫婦善哉 完全版」 織田作之助 (雄松堂 ISBN978-4-8419-0467-3)

 神奈川に生まれ育ち、東京に暮らす私は、大阪には縁があるとは言えない。しかしたまに出張や遊びで出かける大阪は、良い意味で町並みも人間も東京より古い感じがして、とても居心地がいい大好きな街である。もちろんそこに暮らしてみれば嫌なところも見えてくるのだろうが、関西の情報誌「Meets Regional」を10年近く愛読していた私には、行ってみたい場所、食べてみたいものがたくさんある魅力溢れる街に見えるのだ。

 @、Aはこちらも東京で生まれ育った坪ちゃんが「関西版ぴあ」に連載していたコラムをまとめたもの。筆者がイメージする大阪を「まぼろし」として、21世紀の大阪を、あくまでも東京人の立場で書いていて、一風変わった大阪ガイドとして面白く読むことができた。もちろん文芸評論家なので宇野浩二や織田作之助といった作家たちも文中にたくさん登場するのだが、中でも上司小剣(かみつかさ しょうけん)という作家にとても興味を持った。残念ながら現在出版されている作品はないようなので、古本屋などで探すことにしよう。

 そしてBは大阪続きで読んだ本で、ご存知織田作の代表作。近年幻といわれた続編が発見され、このたび正編と合わせた完全版として出版された。化粧問屋の息子柳吉と芸者の蝶子の苦難に満ちた波瀾万丈の物語は、もちろん柳吉の放蕩っぷりなどをバカにすることは容易い。しかし、芸者と駆け落ちし勘当された「ぼんち」の悲哀や、そんな柳吉を折檻しながらも離れることができない蝶子の強さと弱さ、そして慈悲深さは、恐らく20代の自分では感じ取ることができなかっただろう。また、この時代の市井に生きる人々や当時の風俗が瑞々しく描かれており、食べ物屋などはいくつか現存しているところもあるようなので、今度大阪に行く機会があればぜひ食べてみたい。もちろん、織田作と言えば…の「自由軒」のカレーライスもね。あー、近いうちに大阪行こうかなぁ。


posted by たけ at 01:56| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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