2006年11月13日

最近読んだ本

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 @「坊ちゃん」 夏目漱石 (新潮文庫 ISBN4-10-101003-X)
 A「うらなり」 小林信彦 (文藝春秋 ISBN4-16-324950-8)

 @は言わずと知れた日本を代表する文豪の代表作。私は漱石の熱心な読者というわけではないが、文章の歯切れが良さがどの作品にも共通していて実に心地よい。さらにこの作品は語り部である坊ちゃんの性格ゆえか、ウジウジと考えたり迷ったりすることがないので、とても読みやすく分かりやすい。子供から大人まで楽しめ、かつ普遍性を持ち合わせる小説というのは実はそう多くないが、さすが、の一言である。

 Aはその「坊ちゃん」に出てくる英語教師で、地味ながら「坊ちゃん」の中で坊ちゃんと山嵐の運命を左右する、かなり重要なキャラクターであるうらなりのお話。「坊ちゃん」のあっけらかんとしたストーリー展開に対して、こちらはもっとじっくりと、暗い語り口で進んでいく。国民的な作品の続編を、しかも主人公以外の視点で描いているのは簡単なようで実に難しい作業だと思うが、著者は漱石が、そして読者である我々がイメージした個々のキャラクターを殺すことなく巧みに描いている。もちろんこの作品だけでも楽しめるが、@と続けて読むことで面白さはさらに倍増したので、未見の方にぜひオススメしたい。


posted by たけ at 01:15| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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