2006年11月07日

最近読んだ本。

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 @「「街的」ということ お好み焼き屋は街の学校だ」 江弘毅 (講談社現代新書 ISBN4-06-149856-8)
 A「昭和出版残侠伝」 嵐山光三郎 (筑摩書房 ISBN4-480-81481-7)

 私は川崎生まれの横浜育ち、現在東京在住という、いわゆる関東人なのだが、関西の情報誌(という言い方は失礼かも知れない)「ミーツ・リージョナル」の10年来の愛読者であった。流行のスポットや食べ物を単純にカタログ的に並べ、ここに行けそれを見ろあれを食べろこれを買え、と読者を煽るだけの底の浅い他の雑誌と違って、地に足の着いた取材と、そして編集者たちの「思い込み」が絶妙な、実に面白い雑誌なのだ。@はその「ミーツ」の編集長を10年以上務めた著者による、いわば「ミーツ」の編集方針とも取れる本で、街を歩く、知ることで見えてくるもの、広がりといったものが、とても分かりやすく書かれている。自分が昔から常々感じてはいるものの、上手く言葉にできなかったことについてズバッと書いてくれていて、ページをめくるたびに「そうそう、そうなんだよ」と膝を叩くことしきり。と同時に、「ミーツ」読者の頃は、東京版「ミーツ」創刊を心から臨んでいた私だが、これを読むと、街並もショップも食べ物の味も均一化され、変化のない関東では無理だということを痛感した。

 一方Aは、1981年に月刊「太陽」の名物編集者だった著者が、経営の傾いた平凡社をリストラされた恩師ババボス(馬場一郎氏)とともに辞職し、同じく会社を辞めた仲間とともに「青人社」という出版社を作り、雑誌「ドリブ」を創刊、そして馬場氏の死までを実録としてまとめたもの。タイトルに「残侠伝」とあるように、この仲間たちのつながりは、まるで兄弟杯を交わしたヤクザのように濃い。そしてその仲間たちと一緒にモノ(雑誌)を創り上げるときの、熱狂のようなものが伝わってくる。自分は何が造れるわけではないが、一度はその熱狂のようなものを味わってみたい。大いに刺激になった。


posted by たけ at 23:55| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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