2006年09月06日

最近読んだ本

 それは会社でのお昼休みのこと。
 「東京っていつも電車や道路を通すとか言って地面掘り返しているけど、土を運んでいるところってあまり見かけないよなぁ」
 「何でも東京の地下には戦前に造った皇居と軍部、国会といった主要施設を繋ぐ地下ルートがあるらしいよ。それを再利用してるからじゃない?」
 「あぁ昔からあるよね、そんな噂。そういえばそんな本が出てなかったっけ?」
 というわけで会社の友人が以前からちょっと気になっていたこの本を貸してくれた。

teito.jpg
 「帝都東京・隠された地下網の秘密」 秋葉俊 洋泉社

 結論を言うと、題材は面白いのに著者の思い込みの激しさが災いしていて、最後には妄想に至るという、まさにクズ本の典型。著者は過去の資料を数多く紐解いていくが、頭から「東京の地下には必ず何かある」と決めてかかっているので、ちょっとしたひと言に執拗にこだわり、作為的かつ強引な深読みで何とか自分の理論が正しいと証明していく。文中には「〜と思えないだろうか」、「〜に見えないだろうか」といった表現がとても多く、何とか読者も見方につけようと努力するが、私などはどこをどう読めばそう思えるのかがさっぱり理解できなかった。挙句の果てに得た結論が、東京の地下には明治から昭和初期にかけて総距離 400km におよぶ地下網が張り巡らされていて、地下鉄やトロリーカーが走っていたんだそうな。まともな神経を持った人なら噴飯ものであろう。私自身戦前に造られた防空壕や武器庫、そしてそれらと主要施設を結ぶ地下ルートは存在すると思うし、むしろあって当然とも思うが、ここまで荒唐無稽な妄想に付き合えるほどバカではない。おまけに著者は本当にジャーナリストなのかと疑いたくなるくらい文章構成が拙く、同じ話しが何度も出てきたり、時代が飛び飛びで読みづらいことこの上ない。友人に借りた手前途中で読むのをやめるわけにもいかず、読破するまでにかなりの苦行を強いられた。買わずに済んだことだけが幸いである。


posted by たけ at 23:35| 東京 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
かっ、買ってしまったのは私です・・・・。

いくつかの事例は、とてもリアリティーがあるのですがね・・・・。
上野の博動駅、私の学制の頃はまだ営業していました。
イタヅラ心に立入禁止区域まで踏み込んだら・・・・。
見てはいけない世界を覗いてしまった様です。
詳しくはこんど会った時にでも。

あまりにも荒唐無稽な記述が多く、全体が嘘臭く感じてしまう本ですね。
この著者は同じネタで、5冊ほど出版していますが、何時まで続く事やら・・・。
Posted by カントク at 2006年09月09日 23:07
>カントクさま
か、買ってしまいましたか(笑)。
いや、ネタは面白いし、200ヤードの件などはなるほどと確かに思えるのです。カントクさまのご近所で言うと、有楽町線の噂などは耳にされているのでしょうが、ちょっと後半のアレはねぇ(笑)。
今度その話、ぜひ聞かせてください。
Posted by たけ at 2006年09月09日 23:57
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。