2006年06月27日

最近読んだ本

 たまにはサッカー以外の話題を。

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 「東京百話 地の巻」 種村季弘 編 ちくま文庫(ISBN4-480-02102-7)
 「東京百話 人の巻」 種村季弘 編 ちくま文庫(ISBN4-480-02103-5)

 最近色々と都合がつかず自転車に乗れない日々が続いている。通勤電車内ではワールドカップの寝不足をしっかり補っておきたいところだが、ここは長渕剛も死にたいくらいに憧れた花の都大東京、座席に座ることなど不可能に近い。そんなわけでしばらく積ん読状態だった文庫や雑誌を読むことに集中、おかげで読む速度が極めて遅い私でも、この 400 ページ強ある「東京百話」を 2 冊片付けることができた。前回読んだ「天の巻」も十分楽しんだが、東京の街と人をテーマに編まれたこの 2 冊も実に読み応えがあった。この 3 冊に共通しているのは、メジャーな文化、街、人を押さえつつ、マイナーな部分により力を注いでいるところ。たとえば「地の巻」では銀座や浅草、渋谷新宿池袋という新旧の繁華街はもちろん、路地や坂、川、橋など、古き良き東京を語る上では欠かせないようなパーツもテーマとしてしっかり取り上げている。また「人の巻」では古今亭志ん生や岡本一平・かの子・太郎一家などの有名人はほんのわずかで、むしろ名も無き庶民にスポットが当てている。そのどれもが素晴らしい筆致で綴られているが、非常に残念に思うのは、ここに書かれているような場所、人々はもう東京にはないということ。日本は経済的には豊かになったかも知れないが、失ったものはそれ以上に大きい。一体いつからこうなってしまったのか、何が原因なのかは薄々感じているのだが、今はまだ語るべきではないだろう。


posted by たけ at 01:17| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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