2006年03月01日

今読んでいる本

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「Coyote No.8」 (スイッチパブリッシング ISBN4-88418-139-5)

 紀行文が好きである。内田百間(本当は門構えに月)の「阿房列車」、小沢昭一の「小沢昭一的 東海道ちんたら旅」、村上春樹の「遠い太鼓」などお気に入りは色々あるが、最も好きなのはやはり沢木耕太郎の「深夜特急」である。自分も独身のときにはよく一人旅をしたが、独りで異国を旅するときの、この先に何が待っているのかという興奮や不安がないまぜになるあの感覚や、何を目的にするでなく、ただ「漂う」というスタイルに共感を覚えた。そして多くの読者がそうであるように、いつか自分も主人公の青年のような旅をしてみたいと思ったものである。今ではとても叶わないけれど。

 この雑誌はその「深夜特急」に焦点を当てている。沢木氏自身が特集のほとんどを手がけているが、中でもこの旅が始まるまでの経緯、そしてこの旅が作品になるまでを綴った「旅の掌編」というエッセイが秀逸だった。また単行本未収録で「深夜特急」のプロローグ的な作品、「飛光よ!飛光よ! 香港流離彷徨記」も掲載されていて、こちらも興味深く読んだ。まだ特集の半分程度しか読んでいないけれど、読み進むうちに、「深夜特急」を読んだときに感じたあの「熱」のようなものが甦ってきて、私の身体の中にいる旅行虫がまた飛び跳ね始めた。困ったもんである。


posted by たけ at 23:13| 東京 ☔| Comment(3) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。
やっとcoyoteを読んでいる人を見つけました。いい本ですよね。特にNo.8は。
Posted by sora at 2006年04月21日 23:39
>soraさま
初めまして。こんな偏狭で辺境なブログへようこそ(笑)。
サイト、少しだけ拝見しました。紀行文と旅行記だけで世界一周、面白いアイディアですね。今度改めてじっくり拝見させていただきます。
ところで、池澤夏樹さんの「マシアス・ギリの失脚」という本をご覧になったことはありますか? 架空の島国のお話なので紀行文ではありませんが、とても良くできた小説でまるでその島を訪ねたような気になります。
Posted by たけ at 2006年04月22日 23:21
こんばんは。
他の方にも池澤さんの本をいくつか紹介していただいています。池澤さんのファンって多いんですね。「マシアス・ギリの失脚」知りませんでした。。池澤さんの本、いくつか読んでみます。他にも良い旅行記等あれば是非!またいらしてくださいませ。
Posted by sora at 2006年04月23日 21:49
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