2009年02月26日

郡山酒蔵見学ツアー その2

 さて昼食を済ませた一行は、いよいよ酒蔵へ。

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 2011年で創業300年を迎えるという老舗、仁井田本家がその目的地である。しかしそもそもなぜ症さんが酒蔵を見学しようと私に声をかけたかというと、実は症さんの奥様がこちらの酒屋の親戚筋に当たるのである。飲んべえとしては何とも羨ましくなるような環境ではあるが、このご夫婦はあまり日本酒が得意ではないというのだから面白い。

 話が少しそれた。さてこの仁井田本家、「金寶自然酒」というブランドが主力なのだが、なんでも自然酒とは、農薬や化学肥料を一切使用せずに栽培した酒米と、阿武隈山系の天然水だけを原料とした純米酒で、独特の甘みと、優しい味わいが特長とのこと。そして今や自社田で自ら米作りも始め、その自社田で栽培された米だけで作られた酒は、地元の町の名前「田村」と名付けられ、幻の銘酒として入手困難なのだそうである。日本の田んぼ、そして田舎の風景を守る酒屋でありたいと語る十八代目蔵元のお話は、もの静かでありながら、酒、そしてその原料である米や水、そしてそれらの環境すべてに対する愛情と情熱がひしひしと伝わってきた。

 そんな話を聴きながら、ついに酒蔵に足を踏み入れる。日本酒の製造行程は、簡単に言うと精米、洗米、浸漬、蒸米、放冷、麹造り、酒母造り、もと(酉へんに元)仕込、本仕込、槽掛、火入、熟成、濾過となるが、ほぼ順番通りにゆっくりと見学することができた。

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 こちらは酒母、つまり酵母を作っている。イースト菌の匂いに似ている。

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 麹室には麹は無かったが、仕込みの部屋に麹が。少しつまんで食べさせていただいたところ、噛んでいるうちにほんのりと甘みが口の中に漂う。

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 こちらは仕込み途中の酒。仕込とは、つまり水と麹と酒母を混ぜ合わせる行程だが、この仕込を何回に分けるかによって、いわゆる「三段仕込」などと呼ぶのだそうだ。知らなかった。

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 槽掛、つまり搾られたてで、よくラベルに「生酒」「槽口」などと書かれている酒である。うっすらと黄色づいたその液体を試飲させていただいたが、なるほど若々しい酒であった。

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 最後は蔵の詰所にて試飲会。こうやって一通り現場を眺めてみると、単に美味いというだけでなく、熟成したお酒と生酒の違いや、甘さや辛さのバランスが今まで以上に分かったような気がする。もとより、我々が当たり前のように普段飲んでいるお酒も、職人の手で大変な行程を経て丁寧に造られていることが分かり、そのありがたさが身に沁みた1日であった。これから日本酒との付き合い方が少し変わるかな。
posted by たけ at 02:43| 東京 🌁| Comment(5) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月23日

郡山酒蔵見学ツアー その1

 今更あらためて言うことでもないが、私は左党である。中でも日本酒は他のお酒に比べても一番馴染みがあるし、好きである。とはいえ、美味ければいいというだけで特にこだわりがあるわけではなく、日本酒がどのように作られているのか、また吟醸や純米や山廃などといった言葉の意味などはぼんやりとしか分からない。まぁ、この辺の中途半端さが自分の甘さだと痛感してはいるのだけれど。

 そんな中いつもお世話になっている2CV仲間の症さんから、福島にある酒蔵を見学しませんか?とのお誘いがあった。これは日本酒をより深く知る良い機会と思い2つ返事で快諾、同じ2CV乗りで酒飲みでもある年長さんとM山さんもお誘いして、計4人で昨日症さんのカングーに乗り込み日帰り酒蔵ツアーと相成った。

 この日は朝7時に東京郊外の某駅に集合、ということで5時に起床、眠い目をこすりながら電車を乗り継ぎ無事時間通りに駅に着いた。他の2名も時間通りに到着し、ほどなく症さんがカングーに乗って登場、一路福島を目指す。まずは青梅ICから圏央道に乗り、昨年開通したばかりの川島ICで一度高速を離れる。そして一般道で久喜に向かいそこから今度は東北道で郡山へ。冬型の気圧配置が強まり前日の夜から東北地方は雪に見舞われており、果たして高速道は大丈夫かと気をもんだが、幸い白河から先に出ていたチェーン規制も解除されていた。しかしながら寒いこと寒いこと。この日は雪こそ止んでいたものの風が強く、平野に積もった雪が地吹雪となって吹き付ける。強い風に吹かれて遠くの山から雪が風花となって舞う。そんな悪条件の中カングーは風に煽られながらも順調に北に進み、予定より早めに郡山に着いた。

 酒蔵に行く前に腹ごしらえをしましょう、と症さんが案内してくれたのは地元で評判という「蕎麦切り あなざわ」。そして「限定」という言葉に弱い私が選んだのは数量限定の「極上蕎麦切り」の大盛り。

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ドドーン。

 ご覧のようにここのそばはまるでそうめんのように白く、細い。そして最近流行のパンチの効いた蕎麦ではなく、そして今まで食べたどんなお蕎麦よりも香りが優しく、繊細な味わい。大盛りを頼んだので食べ飽きてしまうかと思ったが、ツルツルとあっという間に平らげてしまった。

 さてこの後はいよいよ酒蔵であるが、長くなったのでまた次回。
posted by たけ at 00:58| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月15日

カミングアウト

 っと言っても、私に男色のケがあるとか、そう言ったことではない(ついでに言っておくと、特に独身時代に一部で私がソッチのケがあると噂されたらしいが、全力で否定させていただきます。比較的晩婚で彼女イナイ歴が長かったからって、それはあんまりではないか(笑))。

 ヨメのブログでも告白させていただいた通り、この夏父親になることになった。ここのところ毎日猫の目のように変わっていたヨメの体調もやっと落ち着いてきたので、妊娠3ヶ月を過ぎた本日発表させていただいた。今まで好き勝手に生きてきた私が、人の親になってちゃんと育てていけるのだろうかという不安もあるが、幸い私の周りには見ていて感心させられる子育て上手な先輩方がおられるので、ぜひとも参考にしたいと思っている。

 出産予定が8月ということで、10年以上皆勤を続けていた10月のフレンチブルーミーティングの参加はほぼ不可能となったので、我が家にとって今年の最大の車のイベントは5月のフレンチトーストピクニックとなりそう。FTPの開催日に小松で何らかの学会があるようで、すでに近辺のホテルは予約が埋まりつつらしいとの噂を耳にしたので、本日あわてて宿を確保。後はヨメと車の調子が良くなることを祈るばかりである。というわけで、少し気が早い気もするが、ヨメ同様このフレーズを使わせていただこう。

 FTPで、ボクと握手っ!
posted by たけ at 02:04| 東京 ☀| Comment(17) | TrackBack(0) | 随筆 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月08日

今月の一枚@

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"Roll With You" Eli "Paperboy" Reed & The True Loves

 というわけで、今月から月イチで自腹を切ってCDを一枚ずつ買っていくことにする。記念すべき第1回は、イーライ”ペーパーボーイ”・リード&ザ・トゥルー・ラヴズの「ロール・ウィズ・ユー」。

 これを初めて聴いたのは、昨年ヨメのZXのお別れドライブで昼食を摂った福生のダイナーだ。その時は「何かエラいカッコイイ曲が流れてるなぁ」とは思ったものの、60年代の知られざるR&Bの黒人アーティストなんだろうと高を括っていた。それでも、目ざとく(耳ざとく?)店に飾ってあったCDをチラっと見てその名前は覚えていて、本日川崎のラゾーナにあるHMVで購入したのだが、まさか現代のアーティストで20歳過ぎの若造、しかも白人だとは思ってもみなかった。

 このイーライ”ペーパーボーイ”・リードなる人物は、黒人音楽などと一見何の関わりもなさそうなアメリカ東部、マサチューセッツ出身の現在24歳らしいが、ブルーズからR&B、サザン・ソウルへの流れを正統に汲んでいるだけでなく、とても全曲オリジナルとは思えないほどヴィンテージ感に溢れている。イーライのヴォーカルも信じられないほどソウルフルで黒く、J.Bやウィルソン・ピケット、オーティス・レディング、サム・クックなんかを彷彿とさせるし、バックも往年のスタックスやマッスルショールズの「あの」感覚をしっかり踏襲してくれていて思わずニヤリとしてしまう。大体こういう古い音楽を現代に蘇らせるのはイギリスの得意とするところだが、くどいようだがアメリカの、しかも東部で典型的なWASPが多く住むマサチューセッツから出てくるところに驚かされる。しかし逆に言えばこれこそがアメリカという国の文化に対する懐の深さであり、底力なのであろう。とにかく、個人的にはエイミー・ワインハウス以来の、いやそれ以上の衝撃である。ご興味のある方はぜひとも公式ホームページ(音が出るので注意)を参照されたし。YouTubeにも多くのライブ映像がアップされているが、イギリスのBBCで放映されている人気音楽番組、"Later with Jools Holland" でのスタジオライブの模様をリンクしておきます。ジュールス御大もいささか興奮気味のご様子(笑)。



 うーん早くライブが観たい。
posted by たけ at 22:49| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(1) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月01日

夜行列車の明日を考えてみる。

 昨年末、「富士・はやぶさ」が今年3月のダイヤ改正で廃止されるとJRから発表された。一部では随分前から噂はされていたものの、いざ正式発表されるとやはり一抹の寂しさが漂う。

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 これは以前手に入れた1978年7月の日本交通公社版の時刻表。当時は16時30分発の「さくら」を皮切りに、「はやぶさ」「みずほ」「富士」「出雲」「あさかぜ1号・2号」「瀬戸」「紀伊・いなば」、そして21:45分発の急行「銀河」と、5時間15分の間に実に10本もの寝台特急が毎晩東京駅から西に向けて旅立っていた。1978年と言えば、スーパーカーブームに陰りが見え、子供たちがブルートレインに夢中になり始めていた頃。私は車も鉄道も好きだったので一連のブームにのった口ではあるが、まさかこの頃からたった30年で東京口のブルートレインが全滅してしまうとは、夢にも思わなかった。とはいえ、2006年夏の九州旅行で乗った「富士・はやぶさ」は、やはり満席というにはほど遠かった。最近スローでエコということで鉄道の旅も見直されつつあるとは聞くが、残念ながら東京ー九州となると早くて安い飛行機には勝てないのである。

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 途中20年以上鉄道趣味から遠ざかっていた身で、国鉄車両にある種の郷愁や憧れを持つ者としては、残りの上野口、大阪口にわずかに残っているブルートレインには乗っておきたいところだ。まぁこれもきっと叶わぬ夢であろうが、時間的にも金銭的にも余裕ができたらぜひとも実現させたいものである。

 ところで、東北新幹線が来年末に新青森まで延伸、そして九州新幹線もいよいよ2011年春に博多ー新八代間が完成し、東京から、いや青森から鹿児島までが新幹線で結ばれる。となると、マニアの間でまことしやかに囁かれている貨物新幹線や寝台新幹線なんて案も実現できそうなものだが、やはり難しいのだろうか。特に寝台新幹線などは、例えば深夜の沿線住民の騒音を考慮して比較的ゆっくりな速度で走行したとしても、東京を22時頃に出て博多に朝7:00頃に着けば、夜残業して食事をとった後でも翌日の朝一の飛行機より速く九州に着き、サラリーマンなどにある程度の需要が見込めるのではないか。その他名古屋ー鹿児島中央とか、大阪ー仙台など、上手いやり方を考えれば飛行機客をいくらか取り戻せるような気がするが、いかがか。いかがかと言われても困るかも知れんが。
posted by たけ at 23:46| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 鉄道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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